明里：ねぇ、秒速5
隆貴：えっ、なに？
明里：桜の花の落ちるスピード。秒速5センチメートル。
隆貴：ん～。明里、そういうことよく知ってるよね。
明里雪みたいじゃない？
隆貴待ってよ！ 明里！
明里：隆貴くん、來年も一緒に桜、見れるといいね。
明里からの手紙
明里：遠野隆貴様へ。大変ご無沙汰夏も暑いけれど、東京に比べればずっと過今にして思えば、私は東京のあの蒸し暑い夏も好きでした。
溶けてしまいそうに熱いアスファルトも、陽炎のむこうの高層ビルも、デパートや地下鉄の寒いくらいの冷房も。私たちが最後に會ったのは、小學校の卒業式半年です。ねぇ、隆貴覚えていますか？
明里：前略隆貴くんへ。お返事秋ですね。こちらは紅葉がきれいです。今年最初私は出しました。
先輩：遠野くん。
隆貴：先輩。
先輩隆貴：違いますよ。
先輩：ごめんね、全部お願いしちゃって。
隆貴：いえ、すぐ終わりましたから。
先輩転校しちゃうって本當？
隆貴：はい、三學期一杯です。
先輩：どこ？
隆貴：鹿児島です。親の都合で。
先輩：そうか。寂しくなるなぁ。
明里：最近は部活で朝が早いので、今この手紙は電車で書いています。この前、髪を切りました。耳が出るくらい短會っても私って分からないかも知れませんね。
隆貴の母：ただいま。
隆貴：おかえり。
明里：隆貴くんも、少しずつ変
明里：拝啟。寒い日が続きますが、お元気何度か雪が降りました。
私はその度にものすごい重灌備で學校に通っています。東京は雪はまだだよね。引っ越してきてからもつい癖で、東京の分の天気予報まで見てしまいます。
チームメート：雨でも降らねえかなぁ。
チームメート：でも屋內でもきついぜ。
隆貴：なぁ、栃木って、行ったことあるか？
隆貴：栃木。
チームメート2人：ない。
隆貴：どうやって行くのかな。
新幹線とか？
隆貴：遠いよな。
部長：一年。
みんな：はい！
部長：ラスト半周！
明里：今度は隆貴くんの転校が決まったということ、驚きました。お互いに昔から転校には慣鹿児島だなんて…。
今度はちょっと遠いよね。いざという時に、電車に乗って會いに行けるような距離少し…ちょっと寂隆貴くんが元気でいますように。
明里：前略。隆貴くんへ。
3月4日の約束會うのはもう一年緊張近くに大きな桜の木があって、春にはそこでも多分、花びらが秒速5センチで地上に降っています。隆貴くんと一緒に春もやって來思います。
チームメート：遠野、部活行こうぜ。
隆貴：ああ。あのさ、俺今日ちょっと、部活だめなんだ。
チームメート：引っ越しの準備か？
隆貴：そんなとこ。悪いな。
明里：私の駅まで來てくれるのはとても助かるのですけれど、遠いのでどうか気をつけて來て下さい。約束の夜7時に、駅の待合室で待っています。
隆貴の旅
隆貴：明里との約束の當日は、昼過ぎから雪になった。
明里：ね、隆貴
隆貴明里：でも今日は獨獨りじゃ寂しいよね。
隆貴：あの本、どう？
明里：なかなか。昨日一晩で40億年分読んじゃった。
隆貴：どの辺り？
明里：アノマロカリスが出てくる辺り。
二人：カンブリア紀！
明里好隆貴：まぁ、似てるかも。
明里：隆貴くんは何が？
隆貴明里：あぁ、目が5つある人だよね。
隆貴：僕と明里は精神的にどこかよく似ていたと思う。僕が東京に転校してきた一年後に明里が同じクラスに転校してきた。
まだ體が小さく病気がちだった僕図書館が好きで、だから僕たちはごく自然に仲良互いがいれば不思議怖くはなかった。僕たちはいずれ同じ中學校に通い、この先もずっと一緒思っていた。
放送：新宿、新宿、終點です。お降りのお客様は…。
隆貴：新宿駅に獨りで來たのは初めてで、これから乗る路線も、僕には全て初僕は、明里に會うんだ。
放送：まもなく、武蔵浦和、武蔵浦和に到著いたします。次の武蔵浦和では、快速列車の待ち合わせのため、この列車は4分ほど停車します。與野本町、大宮までお急ぎの方は…
明里：あの、篠原と申しますけど、あの、隆貴
隆貴の母：明里ちゃんよ。
隆貴：えっ、転校？ 西中受かったのに…
明里：栃木の公立に手続
隆貴：いや、明里が謝ることないけど…
明里：葛飾のおばさんちから通いたいって言大
隆貴：分
明里：ごめん…
隆貴：耳が痛くなるくらい押し當てた受話器越しに、明里が傷つくのが手に取るように分
列車の遅れ、焦り、不安
隆貴：乗り換えのターミナル駅は帰宅を始めた人々で込み合っていて、誰の靴も雪の水を吸ってぐっしょりと濡れていて、空気は雪の日の都市獨特の匂いに満ちて、冷たかった。
放送：お客様にお知らせいたします。宇都宮線、小山、宇都宮方面行き列車は、ただいま雪のため、到著が10分ほど遅れております。お急ぎのところ、お客様に大変ご迷惑
隆貴：その瞬間まで、僕は電車が遅れるなんていう可能性を、考えもしなかった。不安が急に大きくなった。
放送：ただいまこの電車は雪のため10分ほど遅れて執行しております。お急ぎのところ、列車遅詫びいたします。
隆貴：大宮駅を過風景からはあっという間に建物が少なくなった。
放送：次は、久喜、久喜。到著が大変遅れましたこと、お詫び申し上げます。
東武伊勢崎線にお乗り換えの方は、5番出口にお回り下さい。後続列車が遅れているため、この列車は當駅にて10分ほど停車します。お急ぎのところ大変ご迷惑今しばらくお待ち下さいますよう、お願いいたします。
男性：（寒さで列車のドアを閉める）
隆貴：すみません。
放送：後続列車が遅れているため、この列車は當駅で10分ほど停車します。お急ぎのところ大変ご迷惑今しばらく…
放送：野木、野木。お客様にお斷りとお詫びを申し上げます。
後続列車遅延のため、この列車は當駅でしばらくの間停車します。お急ぎのところ大変ご迷惑今しばらくお待ち下さいますよう、お願いいたします。
隆貴：駅と駅との間は、信じられないくらい離れていて、電車が一駅ごとに信じられないくらい長い間停車した。窓の外の見たこともないような雪の荒野も、ジワジワと流れていく時間も、痛いような空腹も、僕をますます心細くさせていった。
約束の時間を過ぎて、今頃明里はきっと不安になり始めていると思う。あの日、あの**の日、僕よりもずっと大きな不安を抱えているはずの明里に対して、優しい言葉自分が、ひどく恥ずかしかった。
明里：じゃあ、今日
隆貴：明里からの最初の手紙が屆いたのは、それから半年後。中一の夏だった。
彼女からの文面は全て覚えた。約束の今日まで二周間かけて、僕は明里に渡すための手紙を書いた。明里に伝聞いて欲しいことが、本當に僕
放送：大変お待宇都宮行き、発車いたします。小山、小山。東北新幹線を乗り換えの方は… 東北新幹線下り盛岡方面を乗り換えの方は1番線、上り東京方面を乗り換えの方は5番線へお回り下さい…
放送2：お客様にお知両毛線は、雪のため、大幅な遅れをもって運転しております。お客様には大変ご迷惑列車到著まで今しばらくお待ち下さい。次の上り…
隆貴：とにかく、明里の待つ駅に向
放送：8番線、足利前橋方面、高崎行き上り電車が參ります。危ないので…
放送：お客様にご案內降雪によるダイヤの亂れのため、少々停車いたします。お急ぎのところ大変恐縮ですが、現在のところ、復舊のめどは立っておりません。
繰り返します。ただいま、降雪によるダイヤの亂れのため、少々停車いたします。お急ぎのところ大変恐縮ですが、現在のところ、復舊のめどは立っておりません。
明里：隆貴くん、お元気ですか？ 部活で朝が早いので、この手紙は電車で書いています。
隆貴：手紙から想像する明里はなぜか、いつも獨りだった。電車はそれから結局、2時間も何も無い荒野で停まり続けた。
たった1分がものすごく長く感じられ、時間ははっきりとした悪意を持って、僕の上をゆっくりと流れていった。僕はきつく歯を食泣かないように耐明里…どうか…もう…家に…帰
明里との再會
放送：3番線、足利前橋方面、高崎行き電車が到著いたします。この電車は雪のため、しばらく停車します。
隆貴：明里…
隆貴：おいしい。
明里：そう？ 普通の焙じ茶だよ。
隆貴：焙じ茶？ 初めて飲んだ。
明里：うそ。絕対飲んだことあるよ。
隆貴：そうかな。
明里私が作ったから味の保障食べて。
秒速五厘公尺台詞
script info 秒速 日本語台詞 2008 05 16 23 23 34 events 0,0 00 11.21,0 00 12.40,0,0 00 12.91,0 00 14.70,秒速5 0,0 00 14.81,0 00 16.57,何？0,0 00 16.68,0 00 21.05,...
《秒速五厘公尺》的經典台詞
1 櫻花花瓣飄落的速度，每秒五厘公尺。2 我們將來會上同一所中學，以後也會永遠在一起，當時的我，不知為何一直這樣堅信著。3 透過那按得耳朵發痛的話筒，我能清楚地感受到明里受了多大的傷害，但是，我卻無能為力。4 每個人的鞋子上都透著融化的雪水，空氣很冷，透著下雪天裡都市獨有的味道。5 站與站之間的距離...
白熊咖啡廳1台詞
家 笹 sa sa ta be ru 食最高 sa yi ko u 子 ko 昼間 hi ru ma 掃除 so u ji 邪魔 jya ma 退 do ku 母 ga a 代 將來 syo u ra yi 時 to ki 將來 syo u ra yi 話 ha na shi 暇 hi ma探 sa...